じゃあ、今日は初心者でも簡単に描ける桜の花の描き方を解説しちゃおうかな。
目次
【初心者でも描ける桜の描き方】
桜の花を描くために、3つのステップに分けて解説します。
桜の花を作っているのは大きく分けて
①花びら
②ガク
③おしべ・めしべ
になります。
この3つを段階ごとにていねいに描いていくことで、一つの花が完成します。
①花びら
花びらを重ねながら描いていきます。
今回使用しているのは基本の丸筆と、面相筆になります。
色は、ホルベインのローズマダー(赤)とチャイニーズホワイト(白)で
薄いピンクを作っています。
動画の中でわかるように、実際の桜はもう少し白っぽいので、
より写実的に描く時にはピンクはとことん抑えて描くこともあります。
そのときは、花びらと花びらが重なった部分だけに
少しピンクを感じさせるくらいの色調で表現します。
1枚1枚が透けるほど繊細ですので、しっかり透明感を出してあげると、
儚い桜の感じが伝わりますね。
②ガク
5枚の花びらが描けたら、花びらの間からのぞいている、
黄緑色の部分…”ガク”を描いていきます。
上から見ると、お星さまのカタチをしているのがかわいいですよね!
この部分は見る角度によったり、花によって黄緑っぽかったり、
濃い紅色(ローズマダーのような)だったりしますので、
見ている桜や描きたいイメージで色を決めればよいかと思います。
③「おしべ・めしべ」
仕上げはおしべとめしべをしっかりと描いて完成です。
おしべは細めの面相筆で、放射状に立ち上がっている形を曲線で描きます。
その真ん中にあるめしべは、黄色っぽい、少し存在感のあるものなので、
忘れずに描いてあげましょう。
今回はおしべの色をローズマダー(赤)に少しバーントアンバー(茶)を
混ぜて作っています。
光の加減、作りたいイメージによって、白でも良いと思います。
ただ、透明水彩の白色は乾くと目立たなくなるため、
しっかり存在感を出すためには白だけ不透明水彩絵の具(ガッシュ)などを
使って描くことをお勧めします。
おしべの線の上に、かわいい点を小さくのせてあげると、途端にそれらしくなりますよね!
おしべの絵の具が乾いたら、めしべをパーマネントイエローレモンに
少しパーマネントグリーンとチャイニーズホワイトをまぜたものを
チョンチョンとのせるように描きます。
【桜の枝を描いてみる】
順番に描いていけば描けそう!でもお花一つじゃ、つまらないかな。
よし、、次はもう少したくさんの桜の花を描いていこうね。
①「花のつき方を見てみよう」
桜の花は、ひとつひとつ枝から咲いているのではなく、
幹から何本かの茎を出してひとつのグループが一緒になっています。
こういった植物それぞれの特性を理解しているかどうかで、
桜らしく見えるか見えないかが変わってくるんですね!
そして、よく見ると…
こんな作りになっていることがわかりますね。
この桜の花がやがてサクランボになると思うと、わかりやすいですね!
(ソメイヨシノのサクランボは食べられないけど)
こんな感じに、基本は放射状に開く花がどちらに向いているかで
花びらごとのカタチと大きさを捉えて、描いていくことが大切です。
真正面を向いた花はめったになくて、あちこち好きなように咲いていますから、
そこをしっかりとらえて描いてあげると、自然な桜の様子を描くことができます。
②「遠くの花と近くの花を区別する」
写真でもピントを合わせるのと同じで、このようないくつものはなを描いていくときは、
すべての花を同じように書き込んでしまうと、
どこに焦点を持っていったらいいか見る人の意識が分散してしまって
雑然とした感じになったり、画一化してしまって単調な印象になってしまいます。
なので、たくさんの花を描くときには、見てもらいたいメインの花と、
同じ花でもバックに回ってもらう花を決めて役割分担させることが大切です。
遠近のバランスが、大切なのです。
前面で見てもらいたい花はしっかりと描き込んで主張させ、
バックの花は前面の花を際立たせるために、
写真でいうとピントが呆けていくくらいで大丈夫です。
③「絵をまとめる」
描き進んでいって、そろそろ描きたい花をひとつひとつ完成させてきたな、
と思ったら、まとめに入ります。
桜の枝をひとかたまりと捉えたときに、
そのかたまりの影になる部分にほんのりグレーをのせていくと、
背景から際立つように見えます。
本当に気持ちだけですが、背景のピンクが単調にならないように
枝の下部にグレーをのせてみてください。
そして、絵を描くときに大切なことは、必ず離れて全体のバランスを見ることです。
離れて見て、全体のバランスを見て、いい感じ、と思えたら完成です。
お疲れさまでした☆
桜がきれいに咲き始めたよ。
あの桜の花が描けたら嬉しいなあ。